はい作業主任者とは|フォークリフトだけの作業で要らない理由と取り方

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フォークリフトの運転者だけで行うはい付け・はい崩しは、法令で「荷役機械の運転者のみによつて行われるものを除く」とされているため、はい作業主任者の選任は要りません。選任が必要なのは、高さ2m以上のはいで人の手が入る作業をするときです。受講資格は経験3年、講習は学科のみの2日間12時間で、費用は13,280〜17,000円の例があります。分かれ目と講習の中身を順に説明します。
この記事の結論
- 高さ2m以上のはい付け・はい崩しで選任が必要。フォークリフトの運転者のみで行う作業は対象外
- 人の手が入る作業(はいの上で積み直す、上段を手で崩すなど)で高さ2m以上なら選任が必要
- 受講資格は経験3年(事業者の証明)、講習は学科のみ2日12時間。費用は17,000円(陸災防福島県支部)、13,280円(愛知労働基準協会)の例
はい作業とは?「はい」は何を指す?
「はい」とは、倉庫・上屋・土場に積み重ねられた荷の集まりのことです。荷を積み上げるのが「はい付け」、積んだ荷を崩して降ろすのが「はい崩し」で、まとめて「はい作業」と呼びます。
労働安全衛生法施行令では、はいを「倉庫、上屋又は土場に積み重ねられた荷の集団」と定め、小麦・大豆・鉱石などのばら物の荷は除いています。段ボール箱、袋物、木材、鋼材などを段積みした山がはいに当たります。
はい作業主任者が必要になるのはどんなとき?
高さ2m以上のはいで、はい付け・はい崩しをするときです。事業者は、はい作業主任者技能講習を修了した人の中から主任者を選ばなければなりません(施行令第6条第12号、労働安全衛生規則第428条)。
主任者の仕事も規則(第429条)で決まっています。
- 作業の方法と順序を決め、作業を直接指揮する
- 器具・工具を点検し、不良品を取り除く
- 作業場所を通る人に、安全に通るための指示をする
- はい崩しでは、崩れる危険がないことを確かめてから作業の開始を指示する
- 昇降設備と保護帽(ヘルメット)の使用状況を監視する
荷崩れや墜落を防ぐための指揮役で、ただ「資格を持っている人がいればよい」というものではありません。
フォークリフトだけで積むなら主任者は要らない?
要りません。条文に「荷役機械の運転者のみによつて行われるものを除く」とあり、フォークリフトの運転者だけで完結するはい付け・はい崩しは選任の対象外です。
注意したいのは、作業の一部に人の手が入る場合です。
- はいの上に作業者が乗り、荷を手で積み直す
- フォークリフトで降ろす前に、作業者が上段の荷を手で崩す
- 袋物を人力で積み上げ、フォークリフトは運ぶだけ
こうした作業で高さが2m以上になれば、主任者の選任が必要です。迷ったら、所轄の労働基準監督署に作業内容を伝えて確認してください。
なお、主任者がいらない作業でも、最大荷重1t以上のフォークリフトを運転するには運転技能講習の修了が別に必要です。資格がいる範囲は資格が必要な範囲の記事で整理しています。
「フォークリフト作業主任者」という資格はある?
その名前の資格はありません。フォークリフトの作業で決めておくのは「作業指揮者」です。
労働安全衛生規則では、フォークリフトなどを使う作業について、事業者が作業計画を作り(第151条の3)、作業の指揮者を定めて計画どおりに指揮させる(第151条の4)よう求めています。条文には、指揮者に特定の講習の修了は書かれていません。
まとめると、フォークリフトを運転するのは技能講習(1t未満は特別教育)、フォークリフトの作業を指揮するのは作業指揮者、人の手で高く積む作業を指揮するのがはい作業主任者、という分担です。作業指揮者の役割は作業計画と作業指揮者の記事で解説しています。
受講資格と講習の内容・費用は?
はい付け・はい崩しの作業に3年以上従事した経験が必要で、講習は学科のみの2日間・12時間です。経験は勤務先(事業者)の証明が必要なので、誰でもすぐに受けられる講習ではありません。
| 科目 | 時間 |
|---|---|
| はいに関する知識 | 3時間 |
| 人力によるはい付け・はい崩しの作業に関する知識 | 5時間 |
| 機械等によるはい付け・はい崩しに必要な機械荷役に関する知識 | 3時間 |
| 関係法令 | 1時間 |
実技はなく、最後に修了試験があります。費用は機関で違い、陸災防福島県支部は17,000円(税込・テキスト代1,980円を含む)、愛知労働基準協会は13,280円(税込・テキスト代込み)です。陸災防の各県支部や労働基準協会が主な実施機関です。
主任者がいらない作業でも守るルールは?
はいの昇降設備、崩し方、保護帽などのルールは、主任者の選任とは別に事業者の義務として決まっています。労働安全衛生規則の主な定めは次のとおりです。
- 昇降設備:はいの上の作業箇所が床から1.5mを超えるときは、安全に昇り降りする設備を設ける(第427条。荷で安全に昇降できる場合を除く)
- はいの間隔:袋・かます・俵の荷で高さ2m以上のはいは、隣のはいと下端で10cm以上あける(第430条)
- はい崩し:高さ2m以上のはいは中抜きをしない。袋物などはひな段状に崩し、各段(最下段を除く)の高さを1.5m以下にする(第431条)
- 崩壊防止:崩れや落下のおそれがあれば、ロープで縛る、網を張る、はい替えをするなどの措置をとる(第432条)
- 保護帽:高さ2m以上のはいの上で作業するときは保護帽を着用させる(第435条)
フォークリフトで高く積む現場でも、荷崩れの起点を作らない積み方が基本です。積み付けの考え方は積み付けのコツも参考になります。
はい作業主任者は国家資格?
労働安全衛生法に基づく技能講習で、都道府県労働局長に登録された教習機関が講習と修了試験を行い、修了証を出します。国家試験を受けて取る「免許」とは仕組みが違い、講習を受けて修了試験に合格すれば取得できます。
履歴書には「はい作業主任者技能講習 修了」のように書きます。書き方は正式名称と履歴書の記事を参考にしてください。
倉庫の仕事でどう生かせるか
人の手で荷を積む工程がある倉庫や工場では、2m以上のはい作業のたびに主任者が必要です。現場に主任者がいなければ作業ができないため、経験3年を満たした人が取っておくと、作業を任される立場に近づきます。
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対応する教習機関
メーカー系キャタピラー九州 福岡教習センター
キャタピラーグループの登録教習機関。建機系の技能講習を幅広く実施。
協会系福岡県労働基準協会連合会
労働基準協会系の教習機関。県内各地で技能講習を開催。
民間JCフォークリフト教習センター
フォークリフト講習専門の教習センター。Webで日程確認・申込みができる。