フォークリフト作業の腰痛と体の負担|原因と、本人・会社でできる対策

最終更新日: 2026-10-01

フォークリフト作業で腰痛が起きやすいのは、運転中の振動、座りっぱなし・立ちっぱなしの同じ姿勢、後方確認で腰をひねる動作が毎日重なるためです。厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」も、フォークリフトの運転による振動を腰痛が起きやすい作業に挙げ、座席の改善や運転時間の管理、休憩を求めています。原因と、自分でできる対策、職場に求めてよい対策を整理しました。

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この記事の目次
  1. フォークリフト作業で腰痛になりやすいのはなぜ?
  2. カウンター式とリーチ式で負担はどう違う?
  3. 運転中にできる腰痛対策は?
  4. 腰痛ベルト(コルセット)は使ったほうがいい?
  5. 首・肩・膝の負担はどう防ぐ?
  6. 会社に求めてよい対策は?
  7. 腰痛が出たらどうする?

フォークリフト作業で腰痛になりやすいのはなぜ?

運転中の振動、同じ姿勢の持続、後方確認のひねりという3つの負担が、毎日少しずつ積み重なるからです。

  • 振動:路面の凹凸からの揺れが座席や床から体に伝わります。古い車両、すり減ったタイヤ、荒れた床が重なると強くなります
  • 同じ姿勢:カウンター式は座りっぱなし、リーチ式は立ちっぱなしになりがちです
  • ひねり:後進のたびに体をねじって後ろを確認します

厚生労働省の腰痛予防対策指針は、作業別の対策の中で「車両運転等の作業」を取り上げ、建設機械、フォークリフト、農業機械の操作・運転による激しい振動では腰痛が発生しやすくなるとしています。1日で何かが起きるわけではなく、数年単位で効いてくるのがやっかいなところです。

カウンター式とリーチ式で負担はどう違う?

カウンター式は座った姿勢での振動とひねり、リーチ式は立ちっぱなしによる腰と膝の負担が中心です。

型式主な負担対策の例
カウンター式(座って運転)座席から伝わる振動、後方確認のひねり、乗り降りシートの調整、体ごと振り返る、飛び降りない
リーチ式(立って運転)立ちっぱなし、硬い床、棚を見上げる首の姿勢クッション性のある靴やマット、膝をロックしない、小休止

指針は立ち作業について、床面が硬い場合は立っているだけでも腰に負担がかかるので、クッション性のある靴やマットで負担を減らすこと、1時間に1・2回程度の小休止をとり屈伸運動などを行うことが望ましいとしています。リーチ式の立ち姿勢はリーチの運転のコツでも説明しています。

運転中にできる腰痛対策は?

シートを体に合わせる、ひねりを減らす、乗り降りで飛び降りない、の3つが効果の出やすい習慣です。

  • シートを合わせる:座面の前後位置や背もたれ、サスペンションシートなら体重の調整をします。合っていないシートは振動をそのまま腰に伝えます
  • ひねりは体全体で:後方確認は腰だけでねじらず、できる範囲で体ごと向きを変えます。ミラーも使い、首を振る回数そのものを減らします
  • 乗り降りは手すりとステップを使う:ステップから飛び降りると膝と腰に衝撃が来ます。地味ですが毎日のことなので差が出ます
  • 休憩で姿勢を変える:固まる前に伸ばすのがコツです。指針もストレッチを中心とした腰痛予防体操を挙げています

長く運転したあとに重い荷を手で扱うときは、少し休んで体を伸ばしてから取りかかるよう指針は求めています。

腰痛ベルト(コルセット)は使ったほうがいい?

人によって効果が違うので、自分に合うかを確かめてから使うのがよいとされています。腰痛予防対策指針は、腰部保護ベルトについて、個人ごとに効果を確認したうえで使用するかどうか判断するとしています。

痛みがすでにある場合や、つけたほうが楽かどうか迷う場合は、医療機関や産業医に相談して決めてください。ベルトに頼るより先に、シートや床、休憩の取り方を見直すほうが根本の対策になります。

首・肩・膝の負担はどう防ぐ?

首と肩は「見上げる・振り返る」回数を減らし、膝は「飛び降りない・突っ張らない」ことで負担を減らせます。

  • 首・肩:高い棚を見上げる作業が続くときは、休憩のたびに首と肩を回します。後方確認はミラーと体の向きで分担します
  • 膝:リーチ式では膝をまっすぐ伸ばして固めず、軽くゆるめて立ちます
  • 足元:指針は、足に合った靴を使い、サンダルなどは使わないよう求めています
  • 寒さ:寒い場所での作業は腰痛を悪化させたり起こしやすくしたりするとされています。冷凍倉庫の働き方は冷凍倉庫の記事へ

会社に求めてよい対策は?

座席の改善、運転時間の管理と休憩、床やタイヤの整備は、指針が事業者に求めている対策です。遠慮せずに申し出てかまいません。

  • 車両の整備:シートのへたり、タイヤの摩耗、床の凹凸は振動を強めます。点検(始業前点検の記事)で気づいたら報告し、修理や交換につなげます(タイヤの記事)
  • 休憩と作業の組み合わせ:適宜休憩を設けて姿勢を変えること、夜勤や交代制では昼間の作業量を下回るよう配慮することが指針に書かれています
  • 健康診断:腰に著しい負担がかかる作業に常時従事させる場合、配置の際に医師による腰痛の健康診断を行い、その後は6か月以内ごとに1回行うとされています
  • 腰痛予防の教育:車両運転作業に就く人には、配置の際などに腰痛予防の教育を行うよう求めています

腰痛が出たらどうする?

我慢して乗り続けず、早めに上司に伝えて医療機関や産業医に相談してください。痛みをこらえながらの運転は、確認が甘くなり事故にもつながります。腰痛は再発しやすいため、休んだあと職場に戻るときも、産業医などの意見を聞いて作業内容を調整することが指針で求められています。

日ごろからウォーキングや軽い体操で体を動かしておくことも、長く乗り続けるための土台になります。体に合った職場選びも大事で、職場ごとの特徴は職場タイプ別の実情にまとめています。資格取得の教習機関はトップページのエリア一覧から探せます。

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