フォークリフト学科の計算問題対策|モーメント・許容荷重・重さの例題つき
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フォークリフト学科試験の計算問題は、学科「運転に必要な力学に関する知識」(2時間)から出て、使うのは掛け算と割り算、大小の比較だけです。中心は重さ×距離で表す「モーメント」と、荷の重心が遠くなるほど持てる重さが減る関係で、車体3,500kg×0.8m=2,800kg・mと荷2,000kg×1.0m=2,000kg・mを比べる型が代表例です。合格ラインは各科目合計60%未満で不合格の例(JCフォークリフト教習センター)があります。範囲の全体像と、手を動かして解ける例題を順に説明します。
この記事の結論
- 力学は学科11時間のうち2時間。試験の中心は装置の構造・取扱いと法令で、計算は一部
- 出る型は4つ:モーメント(重さ×距離)、荷重中心と持てる重さ、体積×比重、時速÷3,600で秒速
- 合格ラインはJCフォークリフト教習センターで合計60%未満が不合格。学科の不合格は当日無料で再試験の機関あり
フォークリフトの学科試験に計算問題は出る?
力学の科目があるので、計算を使う問題が出ることがあります。ただし力学は学科11時間のうち2時間で、試験の中心は装置の構造・取扱いと法令の知識です。フォークリフト運転技能講習規程では、学科は4科目に分かれています。
| 学科の科目 | 時間 |
|---|---|
| 走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識 | 4時間 |
| 荷役に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識 | 4時間 |
| 運転に必要な力学に関する知識 | 2時間 |
| 関係法令 | 1時間 |
普通免許がある人の31時間コースでは「走行に関する装置」が免除されるため、学科は7時間です。ある教習機関の時間割では、1日目の午前に荷役装置、午後に力学2時間と関係法令1時間を学び、その日の最後に学科試験があります(講習4日間の流れ)。
力学の授業ではどんな範囲を習う?
規程に書かれている範囲は「力(合成、分解、つり合い及びモーメント)、重量、重心及び物の安定、速度及び加速度、荷重、応力、材料の強さ」です。計算として手を動かすことが多いのは、次の3つです。
- モーメントとつり合い:前に倒れるか倒れないかを、重さ×距離で比べる
- 重量と重心:荷の重さを体積から求める、重心の位置で安定が変わる
- 速度:時速を秒速に直して、止まるまでに進む距離をイメージする
以下の例題の数字は、考え方を練習するために作ったものです。実際の出題は教習機関の問題によって違うので、講義で講師が解いた例題をノートに残しておきましょう。
モーメントで前に倒れるかはどう計算する?
前輪の中心を支点にして、「荷の重さ×前輪から荷の重心までの距離」と「車体の重さ×前輪から車体の重心までの距離」を比べます。荷の側が大きくなると前に倒れます。
例題:車体の重さ3,500kg、車体の重心は前輪の中心から後ろへ0.8m。前輪の中心から1.0m前に重心がある2,000kgの荷を持ち上げた。前に倒れるか。
- 車体側:3,500kg×0.8m=2,800kg・m
- 荷の側:2,000kg×1.0m=2,000kg・m
- 荷の側のほうが小さいので、この計算の上では前に倒れない
同じ荷でも、長い荷で重心が前輪から1.5m先になると、2,000×1.5=3,000kg・mとなり、車体側の2,800を超えます。重さが同じでも、重心が遠くなるだけで危なくなるのがモーメントの考え方です。
荷重中心が遠いと持てる重さはどう変わる?
荷の重心が遠くなるほど、持てる重さは小さくなります。答えの向きはいつも「小さくなる」です。
例題:上の車両で、荷の重心が前輪から1.4mの位置になる荷は、何kgでつり合うか。
- 車体側のモーメントは2,800kg・m
- 2,800÷1.4=2,000kg
- 重心が1.4mなら、2,000kgでつり合う計算になる。距離が2倍になれば、つり合う重さは半分になる
フォークリフトの「最大荷重」は、決められた荷重中心の位置に荷を置いたときの値です。荷重中心がそれより遠い荷は、最大荷重より軽いものしか持てません。実際に持てる重さは、この計算ではなく車両の荷重表(荷重曲線)で確かめます。グラフの見方は最大荷重と荷重曲線で予習できます。
荷の重さや速度の計算はどう解く?
重さは「体積×比重」、速度は「時速を3,600で割って秒速に直す」が基本の型です。
- 重さの例題:長さ2m・幅1m・厚さ0.05mの鉄板。鉄の比重を7.8とすると、体積は2×1×0.05=0.1m³、重さは0.1×7.8=0.78t=780kg
- 速度の例題:時速10kmは、10,000m÷3,600秒で、1秒に約2.8m進む。ブレーキを踏むのが1秒遅れるだけで、その間に約2.8m進んでしまう
いちばん多いミスは単位の取り違えです。1t=1,000kg、1m=1,000mm、1時間=3,600秒を問題用紙の余白に書いてから解き始めると防げます。
計算が苦手でも学科試験に合格できる?
合格できます。力学は学科の一部で、講義の内容が理解できていれば通る試験です。コマツ教習所は学科試験の難易度について、講習の内容を十分理解すれば合格できる難易度と案内しています。
- 合格ラインの例:JCフォークリフト教習センターは、学科は各科目の点数の合計が60%未満だと不合格としています
- 落ちたとき:同センターでは学科の不合格者に当日無料の補修と再試験があります(合格の保証はなし)。扱いは機関ごとに違うので、申込み時に確認しておくと安心です
- ふりがな:コマツ教習所は、テキストにふりがなはないものの、学科試験問題にはふりがな版があると案内しています
試験全体の出題と対策は学科試験対策の記事で、不合格時の流れは実技で落ちることはある?でも紹介しています。
講習の前日にやっておくことは?
この記事の例題を1回ずつ紙に書いて解き、単位の換算を思い出しておけば十分です。コマツ教習所のようにテキストを当日に配る機関もあるので、前日に深く勉強する必要はありません。当日は講師が強調したところに線を引き、力学の時間に出た例題は数字ごと書き写しておきましょう。
数学から長く離れている人も普通に合格している試験です。講習の日程や近くの教習機関は、トップページのエリア一覧から探せます。
対応する教習機関
メーカー系キャタピラー九州 福岡教習センター
キャタピラーグループの登録教習機関。建機系の技能講習を幅広く実施。
協会系福岡県労働基準協会連合会
労働基準協会系の教習機関。県内各地で技能講習を開催。
民間JCフォークリフト教習センター
フォークリフト講習専門の教習センター。Webで日程確認・申込みができる。