フォークリフト作業の安全装備|安全靴・保護帽・シートベルトの基本
フォークリフト作業の装備は、安全靴と保護帽(ヘルメット)が基本です。トラックの荷台に上がって荷を積み降ろす職場では、型式検定に合格した「墜落時保護用」の保護帽が必要になる場合があります。シートベルトが付いた車両なら運転中は着用します。それぞれの選び方と、車両側に法令で付けることが決まっている装置を順に説明します。
フォークリフト作業に安全靴は必要?
運転する人も周りで働く人も、安全靴を履くのが基本です。豊田労働基準監督署のリーフレットに載っている作業計画の記入例でも、運転者が作業前に確認する項目の最初に「保護帽・安全靴等保護具を正しく着用する」が挙がっています。
フォークリフトの現場では、パレットや荷が足の上に落ちる、車輪に足先を踏まれる、といった危険が日常的にあります。選ぶときは次の点を見てください。
- つま先に先芯が入っている:荷やパレットの落下から足先を守る部分です
- 靴底が滑りにくい:油や水で濡れた床、雨の日の屋外ヤードでは特に差が出ます
- ペダルを踏む感覚が分かる:靴底が厚すぎたり硬すぎたりすると、アクセルやブレーキの微妙な加減がしにくくなります
- サイズが合っている:大きすぎる靴は乗り降りのときにつまずく原因になります。試し履きをしてから選んでください
講習を受けるときの服装も、コマツ教習所は「長袖・長ズボン・スニーカー又は安全靴」もしくは作業服を求めています。講習の持ち物は持ち物と服装の記事にまとめています。
フォークリフトでヘルメット(保護帽)はどれを選べばいい?
型式検定に合格した保護帽を選び、トラックの荷台に上がる作業があるなら「墜落時保護用」のものにします。保護帽には、上から落ちてくる物から頭を守る「飛来・落下物用」と、転落したときに頭を守る「墜落時保護用」があり、ラベルで区別できます。
2023年10月の労働安全衛生規則の改正で、トラックで荷を積み降ろすときに保護帽が必要な範囲が広がりました(第151条の74)。
| トラックの最大積載量 | 荷を積み降ろすときの保護帽 |
|---|---|
| 5トン以上 | 必要(以前から) |
| 2トン以上5トン未満で、荷台の側面が開く車(平ボディ車・ウイング車など) | 必要(2023年10月から) |
| 2トン以上5トン未満で、テールゲートリフター付きの車(リフターを使う場合) | 必要(2023年10月から) |
| 上記以外 | 着用が望ましい |
このとき使う保護帽は、型式検定に合格した「墜落時保護用」でなければなりません。フォークリフトで荷台に荷を載せたあと、荷台に上がって荷を整える職場では、この条件に当たるかを確認してください。積み込みの手順は積み付けのコツで解説しています。
ヘッドガードがあればヘルメットはいらない?
いりません、とは言えません。ヘッドガードと保護帽は守る場面が違います。ヘッドガードは運転席の上にある枠で、高く積んだ荷が運転者の上に落ちてくるのを防ぐためのものです。労働安全衛生規則第151条の17で、フォークリフトの最大荷重の2倍の値の等分布静荷重に耐える強度が求められています。
一方で、運転席を降りて荷を直す、ラックの間を歩く、トラックの荷台に上がる、といった場面ではヘッドガードは頭の上にありません。前の作業計画の記入例が運転者に保護帽の着用を求めているのも、このためと考えられます。職場で着用のルールが決まっていれば、それに従ってください。
シートベルトは締めないといけない?
シートベルトが付いている車両では、運転中は着用します。豊田労働基準監督署のリーフレットは、作業者が守ることとして「運転時にはシートベルトを着用すること(シートベルトがある場合)」を挙げています。
- 転倒したときに車内にとどまるため:車体が横に倒れたとき、外へ投げ出されると車体やヘッドガードの下敷きになるおそれがあります
- 身を乗り出さない:同じリーフレットは、マストとヘッドガードの間に挟まれる災害を防ぐため、運転席から身を乗り出さないことも求めています
- 乗り降りが多い作業ほど省きがち:短い移動のたびに外す・締めるが面倒で、着けないまま走る習慣がつきやすいところです
転倒やはさまれの起き方はフォークリフト事故の多発4パターンで詳しく紹介しています。
反射ベストと手袋は何のために着ける?
反射ベストは「周りから見つけてもらう」ため、手袋は荷扱いのけがを防ぐためです。
- 反射ベスト(高視認性ウェア):薄暗い倉庫や夜間の屋外ヤードで、歩行者と運転者がお互いを早く見つけるのに役立ちます。運転者だけでなく、構内を歩く人が着けると効果が上がります(歩行者との接触を防ぐ記事)
- 手袋:荷の角やバンドでの切り傷を防ぎます。運転中はハンドルやレバーで滑らない、手にぴったり合うものを選んでください
車両に付いていないといけない安全装置は?
前照灯・後照灯、ヘッドガード、バックレストは、備えていないフォークリフトを使ってはいけないと労働安全衛生規則で決まっています。
| 装置 | 条文 | 役割 |
|---|---|---|
| 前照灯・後照灯 | 第151条の16 | 進む方向と周りを照らす |
| ヘッドガード | 第151条の17 | 荷の落下から運転者を守る |
| バックレスト | 第151条の18 | マストを後ろに傾けたとき、荷が運転者側へ落ちるのを防ぐ |
バックブザーや回転灯、青色の投光ライトなど、法令で決まっていない装置を付けている車両も多くあります。どの装置も、壊れたまま使わないことが大切です。作業前の点検(第151条の25)で作動を確かめましょう。点検の項目は始業前点検と月例点検で紹介しています。
装備はいつ交換する?会社支給か自前か?
壊れるまで使うのではなく、「傷んだら・衝撃を受けたら替える」が基本です。交換の目安は製品の取扱説明書で確認してください。
- 保護帽:強い衝撃を受けたもの、ひび・へこみがあるもの、内装やあご紐が傷んだものは交換します。あご紐を締めていないと、転倒したときに脱げてしまいます
- 安全靴:先芯が見えてきた、靴底がすり減って滑るようになった、が交換のサインです
- 季節の装備:夏は熱中症対策(熱中症の記事)、冷凍倉庫は防寒装備(冷凍倉庫の記事)が加わります
支給か自前かは会社によって違います。入社前に、何が支給されて、どのくらいの頻度で替えてもらえるかを聞いておくと安心です。これから資格を取る人は、トップページのエリア一覧から近くの教習機関を探せます。
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メーカー系キャタピラー九州 福岡教習センター
キャタピラーグループの登録教習機関。建機系の技能講習を幅広く実施。
協会系福岡県労働基準協会連合会
労働基準協会系の教習機関。県内各地で技能講習を開催。
民間JCフォークリフト教習センター
フォークリフト講習専門の教習センター。Webで日程確認・申込みができる。